2003年 秋
エドワーズのまなざし
当ギャラリーは年に3回ほど期間を決めて土日をオープンとしています。こんなわがままな、お客様には大変不便なギャラリーですがそれでもオープンの度に足を運んで下さるお客様には大変感謝しております。また初めて来ていただいたお客様、どうもありがとうございます。ギャラリーの前の道路は蔵王エコーラインに通じており、休日になると自動車が行き交う賑やかな道になります。
11月の初旬ともなると晩秋の気配が辺りを包みます。紅葉もピークを過ぎ落ち葉の量も日増しに多くなってきました。森の動物達も冬支度はもう済んだのでしょうか。そういえば10月の初旬から中旬にかけて庭のくるみをリスが盛んに集めていました。平日は通る車も少なくリス達も安心して森の中を駆回っているようです。朝早く庭を見ていると木立にリスの姿が見え木から木へと飛び移っています。一見遊んでいるように見えるのですがリス達は身の安全のために目にも止まらぬ早さで動いているのでしょうか。こんな風に森の中の動物を見ることができるのは大変幸せなことと思っています。
さて、秋の展示は「エドワーズとビュフォン展」〜博物学者が見た動植物の世界〜です。G.エドワーズ(1694-1773)はイギリスの鳥類画家で自然の背景を伴う鳥類画のスタイルを最初に確立しました。後にイギリスの特徴となる風景画や鳥類画の組合せは、これを源に発したと言われています。自ら、銅版画の製作を行いました。彼の生物の描写は博物画に求められる正確さがないと批判もありますがユーモラスな表現は魅力的です。そこには動物に対する温かいまなざしが感じられます。今でこそ野生生物をいかに守るのか、環境をどう保全していくのか国民的議論になりつつありますが、18世紀において数々の動植物を観察しこのような図版を制作したのには畏敬の念を抱きます。その生き生きとした動物の表情をどのような目で観察できたのかますます興味が湧いてきます。
私達は環境の保全や動植物の保護をつい数字で考えがちですが、エドワーズのまなざしこそ今求められているような気がします。
2003年11月
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