イングランド北西部、スコットランド南部に位置し、約4500年前の氷河期にできた湖が点在する美しい自然に恵まれた湖水地方。
ここは、画家ターナー、文人であり思想家のラスキン、ロマン派の詩人ワーズワースやコールリッジ、「ピーターラビット」の原作者であるビクトリア・ポターなど多くの芸術家たちに愛されてきた。
19世紀後半、産業革命以来、英国各地では、都市や工場、鉄道が次々と建設され、美しい自然が壊されつつあった。ビクトリア・ポターの一家はロンドンに住まいを持つブルジョワ階級だったが、休暇の間は都市を離れて田園の別荘で過ごしていた。
1882年にポター一家は、それまでのスコットランドから休暇の地を湖水地方に移し過ごすようになった。そして、この土地の教区牧師であったキャノン・ローンズリーと出会うことになる。
ローンズリー牧師は、長年、湖水地方の教区の自然保護に取り組んでいた。やがて、彼は、貧しい人たちの住宅改良など社会改良運動をしていたオクタビア・ヒルと、新しい開発のための土地囲い込み運動を阻止することに力を注いでいた弁護士ロバート・ハンターと出会う。
この3人によって1895年ナショナル・トラストが設立される。実は、近代デザインの歴史と関わりの深いジョン・ラスキンが、この設立には一役かっていた。まだハンターとヒルが、ナショナル・トラストの構想を実行するのに行き詰まっていた時に、湖水地方の自然保護運動をしていたローンズリー牧師を彼等に紹介したのは、まさにラスキンであった。
湖水地方のナショナル・トラストの運動は、ポターの絵本や挿絵によって広められていった。湖水地方の保護に賛同したポターは、ローンズリー牧師の勧めによって、初めて挿絵をカードにし、ピーターラビットの絵本を生み出した。ポターは生涯をかけて、絵本で得た収入によって湖水地方の土地や家屋を購入し、それら全てをナショナル・トラストに寄付したのである。ポターの寄付した土地は4200エーカー(約55万坪)に及んでいる。
国民のために自分たちの手で、自然と歴史的建造物を買取り、管理するナショナル・トラストの運動によって、湖水地方は今も生き生きと美しい自然が守られ、公開され、訪れる人々の心を魅了している。そして、ポターの描いたピーターラビットも時代を越えて、世界じゅうの人々に愛され続けている。 |
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今回のテーマは「木の魅力」です。ギャラリーT&Mのログを建てて下さった阿部公営社の阿部久夫氏が話題を提供します。
氏は木造住宅にこだわり、樹木について深い愛情と見識を持っています。解体した住宅の古材を大切に保管し、その有効な利用に努めています。
そんな阿部氏が「木の魅力」を語ります。
また、T&Mからはイギリス湖水地方をスライドで紹介します。イギリス北部、湖水地方はピーターラビットの故郷です。ピーターラビットの生みの親、作家ポターのヒルトップの家と美しい風景はナショナルトラストによって今も守られています。
楽しいひと時に致したいと思います。皆様のご参加をお待ちしております。
イベントのご案内より
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